あめましておめでとうございます。
景気は回復するでしょうか?
最近の日本経済は、「失われた20年」などと言われます。「今年こそは、景気がよくなって、業績を回復したい」とお考えの経営者の方もいるでしょう。そのお気持ちは重々わかります。
でも、どうでしょう。これから景気がよくなりそうな兆しが、客観的に考えてあるでしょうか。私は、これからも不況とデフレが続くと思っております。むしろ、不況とデフレが続くことを前提に業績を維持・向上させる方法を模索していくべきではないでしょうか。もし景気が回復したら、それは臨時ボーナスのようなもので、困ることではありませんから。
最近、世の中の「需要>供給」がすべて「需要<供給」にかわってしまったと感じます。需要と供給のわずかな違いが、企業活動のあらゆるところに変化を及ぼしてきます。
例えば税理士業の変化
身近な事例として税理士業を考えてみます。昔、古きよき時代に、開業した税理士に対して、以下のようなアドバイスがありました。
- 「まず事務所を構えるべき」
- 「はやめに従業員を雇うべき」
- 「売上は後からついてくる」
今考えるとわかります。これらのアドバイスはすべて「需要>供給」の時代に、供給を増やすためのものでした。現在では通じないでしょう。
どの業界でも、多少の時間のズレはあれ、似たような変化があったと思います。いかがでしょう。
時代の変化
「需要>供給」の時代には、いい仕事をして、どんどん規模を拡大することをが大切でした。「需要<供給」にかわって、どうなったでしょう。作ったって売れないかもしれません。だから、需要を取り込むためのマーケティング(広告)、セールス(営業)が重要になってきました。
昔は、「いいものを作れば売れる」と言われてきました。それが、「いいものを作っても、いいものであると伝わらないと売れない」にかわってきました。
私共も変化に対応できているとは申せませんが、お客様の経営数字をみせていただきながら、肌で感じる実感として、「需要<供給」の時代になったと感じます。
税理士の仕事
私共は、試算表や決算書を作成することを、まず第一の仕事としております。そして、その内容をできるだけわかりやすくお伝えすることを心がけております。
その先は、お客様、経営者のお仕事となります。その数字を基に、どのような経営の手を打っていくか。もちろん、私共も力の及ぶ限り、ご一緒に考えさせていただきます。
御社の経営のことを一番わかっているのは社長しかいません。ですから、社長の潜在意識にある経営の答えを、言葉として引き出すことが、税理士である私共にとって最高に価値ある仕事だと思います。
さいごに
「お客様にとって価値のある仕事とは何か」「自分にできることは何か」を問いながら、今年も仕事をしてまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
- 長谷川 俊樹 -